
10月16日
今日のまとめ
ニューヨークでは今日から日曜日まで、数ブロックの範囲で3つの時計フェアが開かれる。Windup Watch Fair、WatchTime New York、そしてThe HYPE NYCだ。
新作では、Urwerkが毎正時に72度ジャンプするワンダリングアワーを備えたUR-300 Time Quantumを発表。Arnold & SonはDSTBのデッドビートセコンドに秒針停止機能を加え、Hublotは1980年の時計をゴールドで復刻した。Hermèsはグラスファイバー製H08に2つの新色を加え、IWCは未年に捧げるパイロットクロノグラフを発表した。
ニューヨーク、同じ週末に3つの時計フェア

本日10月16日から日曜日まで、ニューヨークのミッドタウン・マンハッタンでは、互いに数ブロックしか離れていない会場で3つの時計フェアが開催される。
Worn & Woundが主催するWindup Watch Fairは、5番街のCenter415で入場無料。マイクロブランドや手頃な価格帯のブランドが中心だが、大手も参加する。Bremont、Christopher Ward、Oris、Bulovaが出展し、複数のブランドがこの週末にプロトタイプを一般公開する。
WatchTime New YorkはブロードウェイのGotham Hallで第11回を迎え、48ブランドが参加する有料イベントだ。高級時計が集まるのはこちらで、KudokeはKudoke 3 Raspberryを初披露し、Voutilainenは28MPR、Piagetは5本限定のPolo Minute Repeater、RessenceはType 11を展示する。UrwerkはUR-150 Golden Scorpion、MB&FはSP One Pavée、Parmigiani FleurierはTonda PF Chronographe Mystérieuxを持ち込む。
3つ目のThe HYPE NYCはWest 37th StreetのDraper Hotelで、こちらも入場無料。Sartory Billard、Ollech & Wajs、Minase、Carl Suchy & Söhneなど、小規模な独立系ブランドに焦点を当てる。
3会場が近接しているため、来場者は同じ午後のうちに徒歩でマイクロブランドから独立系の高級時計まで巡ることができる。一つの週末としては珍しい集中ぶりだ。
Urwerk、UR-300 Time Quantumでワンダリングアワーを再構成


Urwerkは、ワンダリングアワーの新解釈となるUR-300 Time Quantumを発表した。従来のサテライトのカルーセルに代わり、文字盤にはT字型のフレームがあり、2つの時モジュールと、数字を記した4つの回転式三面プリズムを運ぶ。
現在の時は、108度にわたる0〜60分の曲線スケール上を移動する。時が変わると、フレームがジャンプして72度回転し、プリズムが向きを変えて新しい数字を示す。
108度という角度は、相反する2つの動きから生まれる。LIGA工法で製造されたアームが1時間に180度進み、バネを介してラックを動かす。同時に、大型の固定カムがラックを1時間に72度押し戻す。その差である108度が分スケールの弧にあたり、この間にバネは少しずつエネルギーを蓄える。時の終わりにラックがカムの輪郭から外れ、蓄えた72度を一気に解放して、フレームをジャンプさせる。ジャンピングアワーの原理を、連続的にも進む表示に応用したものだ。

この解決策には妥協もある。時刻を逆回しに合わせるとカムフォロワーが外れるため、再びかみ合うクリック音が聞こえるまでリューズを逆に回し、その後で正方向に回す必要がある。そうしないと、次の正時に表示がジャンプしない。
自動巻きキャリバーUR-30.01は4Hzで作動し、同ブランドの過去モデルで使われたZenith Eliteに代わるVaucherベースを採用。Urwerk独自の表示モジュールと、自動巻きの衝撃を和らげる特許機構Dual Flow Turbinesを組み合わせる。ケース厚は18.25mmで、無垢のチタン仕様と、PE-CVDでコーティングを施したAlTiN仕様があり、各25本、価格は税抜16万8000スイスフラン。
詳しくはブランドの公式サイトへ。
Arnold & Son、DSTBに秒針停止機能を追加

Arnold & SonはDSTBに秒針停止機能を加えた。リューズを引くと秒針が止まり、秒単位で時刻を合わせられる。
DSTBはデッドビートセコンド(トゥルーセコンド)を備える。4Hzのムーブメントでは秒針は通常1秒間に8つの小さなステップで進むが、ここでは1秒に1回、きっぱりとジャンプする。機構は文字盤側の3つの透かしゴールドブリッジの下に組まれ、ブルースチールのアンクル形レバーを備える。John Arnoldのクロノメーターへのオマージュだ。
2つの機能は互いを補う。1秒ずつジャンプする秒針は、正確な位置で止められて初めて精密な時刻合わせに役立つ。時報に合わせて同期させたマリンクロノメーターと同じ考え方である。
自動巻きキャリバーA&S6303は4Hz、32石、パワーリザーブ55時間。時と分は4時位置のオパールのサブダイヤルに表示される。直径42mm、厚さ12.95mmのケースは、Cliff Grey文字盤の5Nレッドゴールドと、Kingsand文字盤のプラチナの2種で、各18本限定。価格はそれぞれ4万6000スイスフランと5万6800スイスフラン(付加価値税込み)。
詳しくはブランドの公式サイトへ。
Hublot、Classic Fusion Tributoで1980年へ回帰

Hublotは、ブランドの原点となった時計を復刻した。1980年にCarlo CroccoがMDMの署名で発表したもので、ゴールドケース、ビス留めベゼル、黒いラバーストラップという、当時の高級時計としては型破りな組み合わせだった。
Classic Fusion Tributoはデザインを保ち、心臓部を替えた。オリジナルのクォーツムーブメントに代わり、ZenithがElite 670をベースに製造する自動巻きキャリバーHUB1711を搭載し、4Hz、パワーリザーブ60時間。ケースは2mm大きい38mm、厚さ9.5mmで、ねじ込み式リューズと100m防水を備える。ベゼルの12本のチタン製ビスはH字形になり、秒針のカウンターウェイトと揃えられた。
限定ではない2モデルがあり、マットブラックのラッカー文字盤のイエローゴールドと、ポリッシュ仕上げのオニキス文字盤のホワイトゴールドで、いずれも2万5000スイスフラン。オリジナルに近づけるため、ストラップ交換システムOne Clickは採用されていない。ブランドはCarlo CroccoのFondazione Main dans la Mainに10万スイスフランを寄付する。
詳しくはブランドの公式サイトへ。
HermèsとIWC:H08の新色と、未年のクロノグラフ

Hermèsは、39mmの編み込みグラスファイバー複合素材ケースを持つH08に2つのバージョンを加えた。白いラッカー文字盤のBlanc Chantillyと、サンドブラスト仕上げのロジウム文字盤に青のアクセントを効かせたBleu de Malteだ。ベゼルはセラミック、ムーブメントはVaucher製の自動巻きH1837で、4Hz、パワーリザーブ50時間。価格は7510スイスフラン。

IWCは2027年の未年を前に、チタン製のPilot's Watch Performance Chronograph 41を発表した。ゴールドカラーの文字盤に、タキメーター付きの黒いセラミックベゼルを組み合わせる。毎月8日には日付表示に「羊」を表す漢字が現れる。コラムホイール式キャリバー69385には、3頭のヤギをかたどった金色のローターが付く。500本限定、価格は1万400スイスフラン。
注目すべきこと
UR-300は、UrwerkのムーブメントのベースがZenith EliteからVaucherへ移ったことを裏付ける。HermèsもH08でフルリエのこのマニュファクチュールを頼っており、ゼロから開発せずに独自のスイス製ムーブメントを求めるメゾンにとって、Vaucherの存在感が増していることがわかる。一方でEliteはLVMHグループ内で使われ続け、今回はHublotの1980年モデルの再解釈に載った。
技術面では、この日の2本の時計が時間を「蓄えて一気に放つエネルギー」として扱っている。Urwerkは時をジャンプさせるために、Arnold & Sonは秒をジャンプさせるために。ムーブメントが連続的に生み出す表示をくっきりと読ませるという同じ課題への、異なる答えである。
ニューヨークでは、スイスから米国への輸出が減少した年に、WindupとWatchTime New Yorkにどれだけの来場者が集まるかに注目したい。独立系ブランドに対する米国のコレクターの反応は、2027年の市場を占う手がかりになるだろう。




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